飲食店やホテルで就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)はとれるのか?/MTIC Webinar 3

飲食店やホテルで就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)はとれるのか?/MTIC Webinar 3

先日、外国人専門行政書士である比屋根講師による、企業向けのWEBセミナー(Webinar)第3回目の収録を行いました。

今回のテーマは、多くの外国人が活躍している飲食・ホテル業界での採用についてです。Webinar風景を無料配信していますので、ぜひご覧ください。




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講師プロフィール 比屋根 拓

1977年沖縄県生まれ 2006年明治大学法科大学院修了 2012年行政書士登録

2013年JCI世界大会ブラジルにて、沖縄県人会を訪問し移民史に触れるなかで「日本にも外国人開国時代が来る」と確信し、外国人専門行政書士となる。

札幌から那覇まで全国各地の外国人のビザ取得に携わる。

台湾、中国、モンゴル、ベトナム、ミャンマー等のアジアの大学や現地人材会社とのつながりも深く現地の送出事情にも精通している。企業の立場に立った外国人採用セミナーを全国で行い好評を得る。

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動画はこちらからご覧ください【無料配信/MTIC WEBINAR】PART 3

click here▼  『飲食/ホテル業での外国人採用 飲食店で技人国ビザはとれるのか?』




以下の記事は、比屋根講師のWebinar内容をもとに再構成しています。

あわせてご覧ください。


飲食店やホテルで就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)はとれるのか?

本日の議題として、大きく3つの質問をさせていただきます。

  1. 飲食店やホテルで就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)はとれるのか?

  2. 入管の「ホテル・旅館における在留資格審査の明確化」を知ってますか?

  3. 外国人が飲食店に面接に来ました。「私、技術・人文知識・国際業務のビザ取得しているから大丈夫です。」こう言われたらどうしますか?






技術・人文知識・国際業務は学歴ビザ

技人国=学歴ビザと覚えておきましょう。

大学で学んだ知識を使って単純労働以外のお仕事をすること、または大学を出た人が母国語を使ってインバウンドのお仕事をすることが技人国ビザなんだと理解するとわかりやすいでしょう。





(1)学歴について

学歴というと大学、大学院、専門学校、日本語学校があるが、この辺りを混同してしまう人が多いようです。

①大学・大学院=日本の大学でも海外の大学でもOK

②専門学校=日本の専門学校だけ

③日本語学校=日本語学校は専門学校ではないので注意!





(2)単純労働ってなに?

単純労働とは語弊を恐れずに言えば、大学で学ぶような知識を使わなくてもできるお仕事のこと。大きく覚えておくべきは6つで、飲食・客室清掃・駐車場管理人・配送・運送・コンビニです。





(3)大学の学科と関係のある仕事とは?

たとえば経営学部の人がマーケティングの知識を使って飲食店のホールスタッフをやる、ということはNGです。そもそも飲食店は単純労働なのでNGになります。

観光学部の人が、観光業としてホテルのフロント業務に携わることはOKです。しかし観光学部でも、ホテル業の中の客室清掃のお仕事は単純労働扱いになってしまうのでNGでしょう。

もう1つ注意すべき例として、アジアの大学にはサービス学部がありますが、サービスといっても飲食のホールスタッフに就くことはできません。





(4)ホテル・旅館業における在留資格審査の明確化が重要POINT!

ホテル業の中には、ベルサービス、フロント、レストランのホールやキッチン、客室清掃、管理部門など、複数の職種が混在しています。

ここには技人国としてOKのものと、単純労働のものがあるので注意が必要です。この区分けを理解するために、「ホテル・旅館業等において外国人が就労する場合の在留資格の明確化」という資料があるので、これをチェックすれば理解が深まるでしょう。






(5)母国語の翻訳の仕事について

大学などを卒業した人であれば、母国語を使った通訳翻訳の仕事に就くことができます。

ここで注意したいのは、日本でその言語の需要があるかどうか、という点です。

たとえば、韓国人・中国人の観光客が急速に増えてきているホテル業であれば、ホテルの中での通訳ポジションとして韓国籍や中国籍の大卒以上の人を採用することができます。

しかし、ベトナム人はどうでしょう?いくら大卒以上で学歴資格があっても、ベトナム人のインバウンド需要がさほどないホテルであれば、技人国としての就労が認められないのです。

もう1点、興味深い点としてはネパール人です。ネパール人の母国語は英語ではありませんが、歴史的背景から、彼らの国の第二母国語として英語が認められるケースがあるので、近年ではネパール人が英語を使って技人国ビザを取得していることがあります。





技人国ビザにまつわる3つのクエスチョンと答えはこちら



  1. 飲食店やホテルで就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)はとれるのか?

    A.飲食店は単純労働と扱われるので、そもそも技術・人文知識・国際業務の就労ビザでは対応できない。飲食店で採用をしたいのであれば、まずは身分に基づく在留資格や、留学生の採用を考えましょう。

    ホテルで技術・人文知識・国際業務の就労ビザを検討するときは、採用するポジションにより職種が異なり、技人国ビザが該当するかどうか変わってくるので、注意しましょう。




  2. 入管の「ホテル・旅館における在留資格審査の明確化」を知ってますか?

    ホテル、旅館では、複数の職種が交わりあって働いています。フロント職、レストランのホールスタッフとキッチン職、ポーターやベルサービス、ベッドメイキング・清掃職種、管理系の職種など…これらに何の在留資格が当てはまるか、明確化した資料を確認することをおすすめします。




  3. 外国人が飲食店に面接に来ました。「私、技術・人文知識・国際業務のビザ取得しているから大丈夫です。」こう言われたらどうしますか?

    技人国ビザの基準は、まず学歴をクリアしているかどうかです。海外もしくは国内の大学を出ているのか、専門や日本語学校はNGであることや、卒業証明書は手元にあるのか確認しましょう。

    また、技人国ビザはいわゆる単純労働の職種には適用されません。大学で学んだ知識を活かす仕事か母国語を活かした通訳・翻訳業務なら就くことができます。ポイント絞って本人に確認するよう心がけましょう。



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