日本語能力試験(JLPT)と外国人の日本語レベルのチェックの仕方

日本語能力試験(JLPT)と外国人の日本語レベルのチェックの仕方

外国人採用をするとき、多くの採用担当者が気になる彼らの日本語能力について解説していきます。外国人のための日本語能力試験の概要や、外国人採用時の語学チェックのポイントについて理解を深め、外国人採用をスムーズに行っていきましょう!


日本語能力検定とは簡単に言うと英検の日本語版!

日本語能力試験とはJapanese Language Proficiency Testのことで、JLPTと呼ばれます。国際交流基金と日本国際教育支援協会が運営している試験で、簡単にご説明すると私たちがよく受ける英検の日本語版です。日本語能力検定は1番レベルが低いものがN5、1番高い語学レベルがN1となっています。

日本語能力試験は全世界で受講することが可能です。海外では約80の国、239の都市で実施されています。国内では47都道府県で受講可能となっています。


日本語能力検定(JLPT)の5段階レベル

各レベルが求める水準は以下の通りです。本試験は、日本語の読む能力と聞く能力に焦点を当てています。

N5…基本的な日本語をある程度理解することができる

N4…基本的な日本語を理解することができる

N3…日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる

N2…日常的な場面で使われる日本語に加え、より幅広い場面で使われる日本語を理解することができる

N1…幅広い場面で使われる日本語を理解することができる


日本語能力検定(JLPT)は正しい採用基準にはならない?!

外国人採用をするとき、この日本語能力検定を採用基準に設けている企業は少なくないでしょう。しかし、実際の検定結果と我々の想定している彼らの日本語能力にギャップがあることが多いです。日本語能力検定はあくまでも、読む力・聞く力をチェックするものです。N1の人の話す能力が高いかというと必ずしもそうではないですし、N1・N2レベルの人の中には日本語の発音があまり上手ではない人もいます。

企業が外国人を採用するときに、彼らの「話す能力」を確実に求めているのか、それとも仕事の指示書などを「読む力」が必要になるのか、仕事の中で日報など「書く力」が求められるのか、それとも指示や会話を確実に「聞く力」を求めているのか…これらは雇用主の業種、職種によっても大きく異なるのではないでしょうか。



ひらがな・カタカナが読めて話を聞き取れればOKのケース

たとえば、ホテルのベッドメイキングのお仕事は、お客さんや仕事仲間と会話が発生することは少ないです。そのため、掃除マニュアルなど簡単な指示書を1度読み取り理解すれば、そこまで日本語の話す・聞く能力は必要ないでしょう。掃除マニュアルをひらがな・カタカナで表記してあげれば十分間に合う仕事内容のため、N4やN5レベルの方でも採用が可能となります。

自社の業務では「読む・書く・話す・聞く」がどの場面でどの程度使われるのかを整理してみましょう。その上で外国人スタッフの採用基準を決めていくことが的確です。安易に「日本語を話せる人が欲しいからN2だ」という決め方をしないように気をつけて下さい。

日本語が話せることへの期待値をあげすぎないことも大切

日本国内では、現在128万人ほどの外国人労働者がいますが、必ずしも全ての外国人労働者が日本語がペラペラなわけではありません。日本語学校に通う留学生たちの中には「アルバイトを通して日本語を学びたい」と考えている人たちがたくさんいます。特に、非漢字圏の外国人たちにとっては、日本語の漢字を読み書きすることは非常に困難なことも理解しましょう。

日本の採用担当者に求められる配慮

外国人労働者と面接するときは、ゆっくり・はっきりと話すように配慮すると良いでしょう。もし自分が海外に行って、働かなければならなくなったとき、どのような対応をされたら嬉しいですか?日本語が話せない=彼らのはたらく能力がゼロなわけではありません。スマートフォンの翻訳機能やジェスチャーを使えば、たいていのコミュニケーションは可能です。

どのくらいの日本語レベルでどのような仕事ができるのか

あくまでも参考ではありますが、各日本語レベルの方には下記のようなお仕事が可能です。すべての外国人労働者が、日本語能力検定(JLPT)を受講しているわけではないので、N2やN3という表記も参考にとどめてください。

N5 ベッドメイキングやクリーニング、単調な仕分け作業など

N4 ベッドメイキングやクリーニング。居酒屋やレストランでのキッチン(仕込み作業や切る、焼くなどの簡単な調理)、皿洗い、倉庫内作業など

N3 飲食店のホール(メニューが写真入りでわかりやすい。種類が少ない、券売機を利用する店など。牛丼屋のような小規模なお店)介護職や教員で、N3レベルの方の採用も意外と多い。ホテル業もN3~N2レベルで採用することが多い。

N2 居酒屋やコンビニなど、商品種類の多いサービス職や、販売職。フルサービスのレストランはまちまちだが採用は可能なレベル。

N1 かなり多くの職業に対応可能。


採用時の日本語チェックの注意点

外国人から応募が来た時に、履歴書で日本語の書く力をチェックすることがあります。ここで注意したいのが、外国人は今までの経歴をきちんと書かない、もしくは日本語学校の先生にチェックしてもらって完璧な日本語で書いているケースがあります。

よって、履歴書の内容は参考程度にとどめつつ、実際の対面面談のときに確認することをおすすめします。


確認する流れの例

・自己紹介をしてもらう

・今までの学歴、職歴を話してもらい、履歴書と内容が合致しているか確かめる

・なぜ日本に来たのか、いつまで日本にいるのかを聞く

・直近の仕事を辞めた理由を聞く


まずはこれらの質問を日本語で投げかけてみて、聞き取りができるか確認してみましょう。

その上で、簡単なペーパーテストをするといいでしょう。たとえば、日本語表記の求人票などを見せて、「これは読めますか?」と、ひらがな・カタカナが読めるか聞いてみるだけでも構いません。こうすることで、彼らのリアルな日本語の「読み・書き」レベルを知る事ができます。


日本語能力検定はあくまでも目安にしよう

今回は日本語能力検定についてお話しました。この検定では読み書きが重視されるので、実際の会話レベルと必ずしもイコールではありません。外国人採用の際は、しっかり本人と会って直接話し、日本語を投げかけながら、どのくらい理解できるか確かめるようにしましょう。




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