人事担当者に紐解く「働き方改革」と「ダイバーシティ」の重要性

人事担当者に紐解く「働き方改革」と「ダイバーシティ」の重要性

政府から働き方改革が公表され、新しい制度が施行されはじめました。働き方改革のひとつに、「ダイバーシティ」の項目がありますが、経営者または採用担当者の皆さんは、このダイバーシティについてどのくらい理解していますか?本記事では、働き方改革の内容をポイントを絞ってお伝えするとともに、この改革の中で注目されるダイバーシティについて細かく紐解いていきます。

厚生労働省が発表した10の取り組み

2018年6月29日に「働き方改革法案」が制定され2019年4月から順次取り組みが開始されています。この法案のもと、厚生労働省は次の10項目に取り組んでいく方針をかかげています。ダイバーシティの推進はこの中の1つです。

  1. 長時間労働の是正

  2. 雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保

  3. ダイバーシティの推進

  4. 賃金引き上げ、労働生産性向上

  5. 再就職支援、人材育成

  6. ハラスメント防止対策

  7. 働き方改革取り組み事例、自己診断

  8. 働き方改革関連法の施行に向けた取引上の配慮について

  9. 取引条件改善など業種ごとの取組

※引用元「働き方改革の実現に向けて」厚生労働省HPより

ダイバーシティとは多様なはたらき方を認め受け入れること

ダイバーシティという言葉を直訳すると、「多様性」という意味です。採用現場でダイバーシティという言葉が使われる場合は「国籍・性別・年齢・宗教などに関わらず、人々が多様性を活かしはたらけること。多様な人財を雇用していくこと」を指します。より深い見方をすると、「学歴・職歴・働き方(テレワークやリモートワーク)・雇用形態(正社員・派遣社員・アルバイト・業務委託など)」といった人たちも含めて、多種多様なワークスタイルが認められ実現し、企業の成長を促進することを意味しています。

ダイバーシティの概念が広がった歴史

ダイバーシティは、多くの人種が混在するアメリカで生まれた概念です。

1980年代の日本では終身雇用制度、年功序列という考えがあり、男性が社会に出て働き女性は結婚して家庭に入るという考え方がスタンダードでした。80年代の後半に入ると1986年「男女雇用機会均等法」や、1999年の「男女共同参画社会基本法」にて、女性の社会進出が注目されるようになります。日本にとってのダイバーシティは、この女性社会進出という観点でスタートしました。

2012年になると、経済産業省によりダイバーシティ・マネジメントが掲げられ、女性に限らず多様な人々が活躍していく社会の実現へと、ダイバーシティの意味合いが進化していきました。

ダイバーシティの種類

もともとは女性の活躍という意味で着目されたダイバーシティですが、現在はその言葉の中に多様な意味を含んでいます。どういった属性の方がダイバーシティに含まれるのか整理していきましょう。

女性

女性の場合、ライフイベントによって働き方が大きく左右されやすいため、継続的にキャリアを積んでいくための環境整備が求められています。出産後に仕事を退職する人数は2人に1人とも言われており、出産タイミングでキャリアが途絶えてしまうことは最大の課題です。育休に入り職場復帰したくとも子どもの預け先がない、または育児休業のブランクから復職先が見つからないという課題もあります。

外国人

2014年の外国人労働者は70万人台でしたが、その5年後の2019年には140万人を突破し倍増しています。外国人材を雇用し活かすことは、企業の海外事業の推進やインバウンド需要への対応を可能にします。外国人の雇用でグローバル化をすすめることは日本人社員を刺激し社内の活性化にも大きく寄与します。

高齢者

日本ではエイジ・ダイバーシティへの理解がまだ浸透しきっておらず、50代~60代になると新しい仕事探しが難しくなる傾向にあります。人生100年時代の日本では、希望者は65歳まで雇用されると法律で義務付けられています。

障がい者

障がい者雇用促進法では、従業員数が一定以上の企業では障がい者を雇用することを義務付けています。障がい者であっても、とある分野の能力に秀でているケースも多く、中にはWEBプログラミングなど専門知識を身に着ける障がい者もいます。偏見を持たず、個々のスキルに合わせた職業が選べる状況をつくっていく必要があります。

LGBT

日本の人口の約8%がLGBT=セクシャルマイノリティと言われています。この数は左利きの人や、AB型の人口と同じと言われており、実はLGBTの方は非常に身近な存在です。日本の中ではまだまだ認知が低いため、意外と自分たちのすぐ近くにLGBTがいるということを知ること、基礎知識を理解することがまず必要でしょう。

一歩先の考え方「ダイバーシティ・インクルージョン」

ここまでダイバーシティについてご説明してきました。もう一歩先の考え方として、ダイバーシティ・インクルージョンという言葉が注目されてきています。この言葉の意味について理解していきましょう。

インクルージョン(Inclusion)とは

インクルージョンとは直訳すると「包括 」という意味です。すなわち、ダイバーシティ・インクルージョンとはダイバーシティ(多様な働き方)を包括することです。包括だとわかりづらいので、より噛み砕いて説明すると、「多様な人材が企業内で積極的に仕事へ参加し活躍すること、個人の考えやバックグラウンドが認められ個人の力が発揮できて企業の成長につながっている状態」ということです。

インクルージョンの言葉が注目された理由

今まではダイバーシティ(多様性)という言葉のもと、多種多様なバックグラウンドの方が同じコミュニティで働くことが注目されていました。多種多様な人材を雇用するところまでは進んだものの、実際に個々人が活躍し、継続的に雇用されていくことにはまだまだ課題があります。つまり、採用という”点”を見つめるのではなく、採用した後の”継続的な雇用”と”個人の活躍”さらにはダイバーシティを受入れた後の企業の発展という、一歩先まで見据えた議論がなされる必要性が出てきたのです。これがダイバーシティ・インクルージョンという言葉が注目されるようになった背景です。

ダイバーシティ・インクルージョンを意識しよう

働き方改革のひとつとして掲げられるダイバーシティ施策。ダイバーシティ・インクルージョンといった言葉の背景や、意味を深く理解し、企業の採用戦略にしっかりと反映していきましょう。

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