在留資格って何?在留資格の種類やビザ(査証)との違いを解説

在留資格って何?在留資格の種類やビザ(査証)との違いを解説

オリンピックに向けて訪日外国人の人数はどんどん増えてきています。インバウンド需要、企業の海外進出もあり、多くの企業が外国人の採用にチャレンジしています。今回は、外国人の雇用の基礎知識となる在留資格について徹底解説します。

そもそも在留資格とは何なのか、ビザや査証という言葉との違いは何か?どんな種類の在留資格があるのか、それぞれの言葉の意味をわかりやすく解説していきます。



在留資格とビザ(査証)の言葉の違い

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外国人の採用について調べていくと、ビザや在留資格、査証、就労ビザという単語が必ず出てきます。

はじめて外国人の雇用をする人にとっては、何がどういう意味なのか理解しづらいですよね。1つずつ言葉の意味を見ていきましょう。



ビザ=査証

ビザとは、日本語で査証と呼ばれ、外国人が日本に上陸することを許可するという意味の、在外公館の推薦状です。

日本に来る前に、海外の日本大使館で発行してもらうか、日本公館で発行されるものでパスポートに印字されます。※本記事ではビザ(査証)と記載して説明していきます。

外国人が日本に入るための審査として海外で発行するものなので、ビザ(査証)の管轄は外務省となっています。ここでポイントなのは、ビザ(査証)は入国するまでを許可するものであり、日本に滞在して活動を許可するものではないということです!




在留資格

ビザ(査証)をもらい入国した外国人に対して、日本に在留し特定の活動をすることを入国管理局が許可するものです。正式には、出入国管理及び難民認定法により管理されており、現在では28種類の在留資格が存在します。

これは日本国内で審査し発行するので法務省が管轄先となります。

つまり、外国人が日本に来る際は外務省からビザ(査証)をもらい上陸許可を受け、無事に入国が完了した後に法務省(入国管理局)の基準に基づき在留資格を付与されるという流れになっています。



この2つを通過してはじめて、外国人は日本に滞在し活動ができるという仕組みになっているのです。




在留資格についてより詳しく理解しよう

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本記事の冒頭で、ビザ(査証)と在留資格の違いについてご説明しました。ここからはより理解を深めるために、在留資格の種類や、それぞれの役割についてご説明していきます。




在留資格資格は28種類あり大きく3つに分類できる

本記事では、在留資格の種類をわかりやすくご説明するために、在留資格を大きく3分類してお話します。

分類その1『身分にもとづく在留資格』

1つ目にご紹介するのは、身分や地位に基づく4つの在留資格です。

これらの在留資格は、日本人と同様または、ほぼ同様の活動を許可されたものです。永住者はその名の通り、日本での永住権を手に入れた人のことで、日本での滞在期間は無制限になります。日本人と結婚している人、親が日本人の人、日系3世の人など、身分にもとづく在留資格の人たちは、活動制限がないので、自由に仕事選びがしやすいです。

  • 永住者(永住の許可を受けた人)

  • 日本人の配偶者など(日本人と結婚している、実の子、特別養子など)

  • 永住者の配偶者など(永住者や特別永住者と結婚している人など)

  • 定住者(日系3世や外国人配偶者の連れ子など)




分類その2『就労が認められる在留資格』

2つ目のグループは、日本で働くことが認められている在留資格で、いわゆる『就労ビザ』のことです。

※本記事ではあえてビザ(査証)と在留資格を分けて表記しています。

これらは就労は認められますが、それぞれの在留資格内で決められた活動のみ許可されていることがポイントです。例えば『外交』の在留資格をもらった人は外国政府の大使などの活動はOKですが、別の在留資格である『医療』に関するお医者さんなどのお仕事はできないということです。

それぞれの在留資格内で活動内容と、在留していい期間が決められています。




  • 外交(外国政府の大使や公司など)

  • 公用(外国政府などの公務に従事する者や家族など)

  • 教授(大学教授)

  • 芸術(作曲家、画家、作家など)

  • 宗教(外国の宗教団体から派遣される宣教師など)

  • 報道(外国の報道機関の記者やカメラマン)

  • 高度専門職(高度なスキルを持った人材)

  • 経営、管理(企業などの経営者)

  • 法律、会計業務(弁護士や公認会計士など)

  • 医療(医師、歯科医師、看護師など)

  • 研究(政府関係や企業の研究者)

  • 教育(中学、高校の語学教師)

  • 技術、人文知識、国際業務(機械工学などの技術者、通訳、デザイナーなど)

  • 企業内転勤(外国の事務所からの転勤者)

  • 介護(介護福祉士)

  • 興行(俳優や歌手、プロスポーツ選手など)

  • 技能(外国両氏の調理師、スポーツの指導者など)

  • 技能実習(自国に日本の技能を持ち帰るための制度、技能実習生)

  • 特定技能(2019年4月に新設されたもの。詳しくは、2019年4月新設!外国人の在留資格「特定技能」14分野と試験日程をご覧ください)




これら全てを覚えることは難易度が高いですが、まずは在留資格が複数あることを理解できれば良いでしょう。それぞれの在留資格に細かなルールがあるので、自社で採用したい職種が決まったら、最寄りの行政書士や、外国人採用に特化した、転職エージェントなどに問い合わせることをおすすめします。




分類その3『就労が認められない在留資格』

3つ目の分類は、働くことが認められない在留資格です。

ここでポイントなのは、原則的には就労が認められていないものの、一定の申請を出せば働けることもあると言うことです。

  • 留学生(日本語学校、大学や専門に通う留学生)

  • 研修(研修生)

  • 家族滞在(分類2で説明した在留資格などで在留する外国人の配偶者や子ども)

  • 短期滞在(短期間しか滞在しない観光客、会議参加者など)

  • 文化活動(日本文化の研究者など)




この中で、留学生や家族滞在の人は資格外活動許可という申請を行えば、特例として働くことが認められる仕組みになっています。このように活動が制限されている背景としては、『留学生』の本業は勉強なので、本来の在留資格の目的から大きく外れないようにと制限が設けられているのです。

※資格外活動許可について詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。

外国人が日本ではたらくとき就労ビザが必須!資格外活動もあわせて解説




本章では、28種類の在留資格についてご紹介してきました。続いて、在留資格の内容を確認、証明するための在留カードについてご紹介していきます。







在留資格の内容を証明するのが在留カード

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先の章でご紹介した通り、1つ1つの在留資格では日本での活動内容が制限されています。在留資格は外国人1人に対し1つずつ付与されるもので、複数の在留資格が与えられることはありません。

この在留資格の内容を証明するために、外国人1人ひとりに付与されるのが在留カードです。


在留カードは中長期滞在者であれば1人1枚必ず所持する身分証明書

在留カードは、短期滞在者以外は必ず与えられ、肌身離さず保持しなければならないという義務があります。詳しくは次の記事をご確認ください。

※在留カードについて、より詳しく知りたい方は次の記事もあわせてご覧ください。

在留カードとは?外国人採用の基礎知識を身に着けよう






在留資格とビザ(査証)は厳密には別物と理解しよう

本記事では、在留資格とビザについてご説明してきました。ビザは日本語で査証と言い、外国人が日本に上陸を許可するためのもので、在留資格は日本に上陸した後に何の活動をするものか指定する許可証だと分かりました。

一般的には、在留資格=ビザというように、同じ意味合いで使われることが多いですが、厳密にいうと在留資格とビザ(査証)は別物だと理解しておきましょう。

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